「師走」という異名をもつだけあって、12月は誰もかれもが忙しい。気が付いたらあっという間にクリスマスで、もう翌日からはお正月用の門松が売られていて興ざめした…という人も多いのでは?
今日は、
- 今年はもうちょっとクリスマスを静かに味わいたい
- お金をかけずに、クリスマスのデコレーションを作ってみたい
という人に向けて、アドベントキャンドルについて書いていこうと思う。
森の素材で作るアドベントキャンドル・ホルダー
アドベントの伝統
クリスマスの時期は、食事に招待されたり、その年最後のキャッチアップをするために友人と会ったりで、スケジュールがすぐいっぱいになる。学校でもクリスマスのイベントが目白押しだ。
とても楽しい季節だが、やっぱりペースダウンも必要。その昔、教会は人々がゆっくりじっくりクリスマスを待ち望むことが出来るように、「アドベント」という期間を暦に加えた。
12月25日の直前にある日曜日から4週間がその期間。今年(2018年)の場合、アドベントは12月2日の日曜日から始まる。
結婚式は人生において最も重要なイベントの一つだから、何か月も前から準備をする。招待状を出したり、出席者のリストを作ったりやることも山ほどあるが、気持ちの準備にも時間がかかるもの。
クリスマスも同じ。大事なイベントは時間をかけて準備するのだ。
アドベントキャンドル
アドベント1週目の日曜日から、毎週1本ずつキャンドルを灯してクリスマスを待ち望む。このキャンドルが、アドベントキャンドルだ。
アドベントが4週あるので、キャンドルは4本。またクリスマス当日に灯す、一番立派なキャンドルを含めて5本立てる場合もある。
霧立家では、毎年アドベントキャンドルやクリスマスリースを手作りする。子どもと一緒に近くの森に出かけて行って、散歩しながらバックいっぱい素材を集めてくる。
意外なものが結構クリスマスデコレーションには欠かせなかったりする。例えばこの苔。

苔は地面に生えているものより、木の幹や石の上に生えているものの方が土がついていないので扱いやすい。

苔はこんなにフワフワ!コツは、色々なテクスチャーの素材を集めること。
「今年はどんなデザインにしようか?」
「この木の実はどんなふうに使えるかなぁ?」
しん…と静まり返った森の中、子どもと一緒にアイデアを膨らませながら散歩するのは、それだけで幸せな時間だ。
毎年同じ森に出かけるので、森の中のどこにどんな植物がある、ということを子どももよく知っている。子ども時代に森と親しくなれることは、人生の宝のような気がする。
森の素材で作ったアドベントキャンドル・ホルダー
素材
アドベントキャンドル・ホルダーを手作りするときに、よく霧立が使うのは次のような素材。
- もみの木の枝
- 松ぼっくり
- ローズヒップの赤い実
- 赤い実のついたヒイラギの葉
- 苔(コケ)
- 白い実
- アジサイ
- 岩塩
「白い実」というのは、名前不詳の植物。夏に小さなピンクの花を咲かせた後、秋ごろから白い実をつける。なんだか雪みたいで、冬景色によく似合う。

マシュマロみたいに柔らかい白い実
岩塩は、「雪」や「氷」の演出にとても便利。

苔などの上にパラパラと岩塩を乗せる。塩は水分を弾き出す性質があるので、あまり大量に使わないこと。
今年のキャンドルホルダーには、名前が分からないのだけど、こんな面白いものも入れてみた。

ごつごつしたテクスチャーがちょっとクローブみたい。
Tips!松ぼっくりは数種類あると面白いので、年間を通じて集めておく。また、アジサイはお花が終わった後でも、色が変化して味わい深い。クリスマス用にドライフラワーにして保存しておくのもいい。
土台
- 細長いプレート
- 大皿
- トレー
- 深めの大きな容器
- ケーキスタンド
今年霧立家は、アフタヌーンティー・スタンドの一番下のプレートを使った。
その他の材料
- キャンドル4本(あるいは5本)
- リボンなど
ちなみに、今年作ったキャンドルホルダーの材料費は…キャンドルだけなのでたぶん500円くらい!
アドベントキャンドル・ホルダーの作り方
トレーやプレートなどの土台の真ん中にキャンドルを傾かないように立てて、その周りをお好きなようにデコレーションするだけ。苔はフィラーとしても、キャンドルを支える場合にもとても便利。
こちらは、余った素材で作ったバスルーム用のキャンドルホルダー。いつもバスルームのデコレーションで使っている木製のトレーを使った。

こちらは正確にはアドベントキャンドルではないのだが、クリスマスイブとクリスマス当日に灯す2本のキャンドル。苔でキャンドルを支えている。
今回は長めのリボンで、キャンドル4本をまとめてみた。でも、麻紐などのナチュラルな素材で、1本1本デコレーションするのも素敵。キャンドルに「1」から「4」の番号タグなどをつけてもおしゃれ。
使い方とメインテナンス
アドベント1周目の日曜日から一つずつキャンドルを灯す。我が家の場合、日曜日の夕食時に灯すことが多い。
キャンドルの長さに差がある場合、長いキャンドルから灯していくとよい。(4週目になると、1周目のキャンドルはかなり短くなっているはずなので。)
また、生の素材を使っているのでもみの木などは葉が落ちてくる場合がある。その場合は、また森に出かけて素材を取り替える。霧立家はたいがい途中で1回葉っぱ類は取り替えている。
しかし、アジサイや苔などはドライフラワー状になるので、そのまま使える。苔は色が若干あせるが、それが嫌な人はスプレーなどして水分を補ってあげるとよい。
いかがでしたか?
多めに素材をとってくると、いくつかキャンドルホルダーやリースも作れます。もみの木がない地域では、しおれにくい硬めの葉っぱを使ってみてください。
我が家のユウ(8歳)も、あれこれ作るのが好きで、毎年自分の部屋用にリースを作ります。デザインにはあえて口出しせずに、本人の好きなようにやらせます。
こうやって息子と森に出かけてクリスマスのデコレーションを一緒に作るのは、あと何年続くかな…。幸せな子ども時代は短く、二度と戻ってこない。だからこそ、特別なこの季節を家族でゆっくりいとおしんで過ごしたい。