イギリス旅行といえば、まずはロンドンだろう。霧立は、大都会が苦手なので住みたいとは正直あまり思わないのだが、たまに行くとやっぱりロンドンの魅力を感じる。
文化水準の高さは、やはり世界トップレベル。レストランも美味しいし、ベジタリアン・ヴィーガン向けのチョイスもたくさん。
しかし、全てが高いっ!!Pizza Expressなどのチェーン店でさえ、ロンドン店は同じメニューなのに値段が「ロンドンプライス」なのである。
今日は物価が高いロンドンを、いかに賢く子連れで楽しむかについて書いていきたい。
お金をかけなくてもこんなにロンドンをなに楽しめる!
どこに泊まるか?
一番の節約のしどころといえば、宿泊施設。ロンドンの宿泊は、目玉が飛び出るほど高い。
例えば、ロンドン中心部に泊まるとしよう。
大人2人+子ども2人で4泊(月~金)した場合、15万円~25万円はかかるのだ!!
日本の旅館みたいに食事は付いてないし、温泉もついてないのに高いよっ!

「温泉ないの?!それでその値段はないだろう!」 「温泉のない国なんてイヤね。」
中心部から離れればもちろん値段は下がる。しかし、どこに行くにも地下鉄を乗り継いでいかねばならないのは、ちょっと不便。
そこでおススメなのが、ユースホステル!!
「えぇぇぇー?!もう”Youth”って年でもないし、そんなのバックパッカーの宿泊先でしょ?!それにキレイじゃないんじゃない?」
と思う読者もいるかもしれない。ところがどっこい、最近のユースホステルは、安全で結構快適なのだ(少なくともロンドンでは)。
- カードキーがないとエレベーターホールに入れない。(セキュリティーも安心!)
- 家族はファミリータイプの個室。(プライバシーも保てる!)
- 家族部屋はバス・トイレ付き。(共有じゃないので清潔!)
- 共有キッチンがある場合も。(自炊すればさらに節約!)
- ロンドンの中心部にある。(ロケーション抜群!)
こんなにメリットがあって、お値段は(家族4人/4泊)で8万円くらい。宿泊費を半額かそれ以下で抑えられる。
霧立家は、ただのんびりするのが目的のホリデーの場合、泊まる場所にこだわる。南仏に行ったときは、広いお庭にプライベートプールのある、石造りの大きな一軒家に泊まって一週間ただのんびりしてた。
でもロンドンのような都会や観光が目的の場合、宿泊所はただ夜寝るだけの場所なので、超ダウングレードしても問題なし!と割り切っている。(えっ?強がってないかって?…「メリハリ予算」と呼んでください!)

子どもは大喜びだった二段ベッド!さすが、ユースホステル…。
大英博物館
ロンドンに行ったら、ぜひ行きたいのが大英博物館(The British Museum)。歴史好きにはたまらないはず。
見る場所を限定する
ここはあまりに広いので、1日ではとうてい見て回れない。おススメなのは、あらかじめ見るコーナーを決めておくことだ。
実は霧立は子どもの頃、博物館がキライだった。学校の課題でノートとペンをもって博物館を見て回るのは足も疲れるし、自分で書き留めていても何が何やらさっぱりだったからだ。自分の興味のないものを強制的に見学させられるのは苦痛だった。
それが、大人になってやっと博物館の面白さが分かるようになった。それは、ユウが図書館から借りてくる古代史の本を一緒に読むようになったからだ。好きなものを好きなだけ見て回れるのは本当に楽しい。
子どもはエジプトやギリシャ、ローマなどの古代史が好きなようだ。学校でも、古代エジプト史を3年生(日本でいう2年生)でやって、子どもたちはみんな「ミイラの作り方」に夢中だった!
日本だと、世界史は小学校では勉強しない。おそらく、エジプトやローマは地理的に日本から遠すぎるから関心を持たせにくいと考えられているのか?
しかし、子どもは意外にも古代史に夢中になるはず。古代エジプトやローマ史は特におススメだ。
下準備をすればずっと楽しめる!
しかし、何も知識がないと、博物館に行ってもチンプンカンプンで楽しめない。そこで、事前に子どもと一緒に下調べをすることがポイント。
大英博物館は世界の歴史が集約されている博物館。子どもも大人もホンモノに触れられる絶好の機会だ。
ちなみにキングスクロス・ステーションから徒歩3分のYHAロンドンセントパンクラスは大英博物館に近い(徒歩17分)ので大変便利!
Natural History Museum
日本語だと「自然史博物館」。実はここ、イギリスの子どもに一番人気のある博物館だと思う。
というのも、イギリスで子どもに大人気の”Andy’s Dinosaur Adventure”という番組は、この自然史博物館が舞台となっているからである。
休日になると、開館前から行列が出来るほど。霧立一家が行った時は人気絶頂の時だったので、開館30分前に並び、みかねた守衛さんが定刻より少し早く門を開けてくれた程だった。
エントランスを抜けると、まずテレビ番組でもおなじみの巨大な恐竜の化石が天井から吊るされている。まさに圧巻。
目玉は、何といっても恐竜コーナー。混雑するので、一番先に訪れたい。
また、火山や地震、津波などの展示も充実していて、子どもに大人気。「地震体験装置」もあるが、日本の子どもにはそこまで珍しくないかも…。
*お隣に「科学博物館」もあります。こちらは、宇宙の展示が魅力!
ハリーポッター・ツアー

「ノクターン横丁」のロケ現場。暗闇だといっそう雰囲気たっぷり。
実は霧立一家はまだ参加したことがないのだが、とても人気のあるツアー。
ロンドンは『ハリーポッター』の映画のロケ地でもある。このツアーでは、映画にゆかりのあるスポットを案内してもらえる。
行き先は、「ダイアゴン横丁」や、「魔法省のビル」、「ノクターン横丁」、トラファルガースクエアなど。土地勘のない人でも、ガイドが連れて行ってくれるので安心だ。
【ハリーポッター・ツアーの基本情報】
開催時間:毎日11:00 & 15:30 (12月25日、26日以外)雨天決行。
集合場所:Leicester Square(スイスフラッグモニュメントのある場所。M&M’s World と Lego Storeの間)ガイドさんは、ストロベリーの傘を持っています。
解散場所:Covent Garden
所要時間:約2時間半。
予約:人気なツアーなため、要予約。予約はこちらから。
料金:基本無料。しかし、ツアーの最後にそれぞれの満足度と懐に応じてお金を入れてね!というシステム。
詳しくはこちら。
バッキンガム宮殿
言わずと知れた、女王陛下の宮殿。日本の皇居みたいなものか。
子どもも大人も楽しめるのが、近衛兵の交代。基本的に4月~7月は毎日11時から、宮殿の広場で行われる。
スケジュールはここでチェックできるので、事前に確認しておこう。
万が一交代を見逃してしまっても、勤務中の近衛兵を見るのは面白い。彼らは、寒い日でも直立不動。さすが女王陛下を守っている兵隊さん。
観光客はパレスの門にしがみついて微動だにしない近衛兵を見たり、写真に収めたりしている。近衛兵が時々ポーズを変えると「おお、動いたぞ…!」と観光客はざわめくのがまた面白い!
バッキンガム宮殿に行ったら、ぜひ見たい映画はこちら!
バックンガム宮殿に「BFG」(フレンドリーな巨人)が招待されるシーンがあるのだが、近衛兵の慌てようがとてもコミカルに描かれている。イギリスで大ヒットした映画だ。
番外編:おもしろくなかったスポット
「料金のわりに面白くなかった」というのは、何といってもロンドン・アイ!ビックベンの近くにある観覧。
まず霧立が嫌だったのは、行列!予約必要なアトラクションなのにもかかわらず、予約時間はあってないようなもの。だって、1時間くらい並ぶのだ!
そして、料金は大人£30、子ども£24(ネット割引あり)。4人家族なら、ゆうに£100(15,000円)以上。だいたい観覧車1周乗るのに15,000円というのはどうなんだろう?!
もちろん、眺めはいいけど。ガラス張りなので、高所恐怖症の人にとっては、あまり居心地のいいものではない。
「それでも乗りたい!」という人はこちらをどうぞ!
まとめ
ロンドンは何がいいって、霧立的にはやっぱり高い文化水準。世界一級の博物館や美術館が無料って本当に寛容だと思う。
だからイギリスの子どもたちにとって、博物館は身近な存在。小さい頃から知的好奇心が刺激されるのは、いいことだなあと思う。
ロンドンには水族館や動物園もあるが、こちらはハッキリいって日本の方が充実しているかなあと思うこともある。特にロンドンで絶対行きたいスポットだとは思わない。
お金を使わなくても楽しめる場所が、ロンドンにはたくさんある。町なかにある公園もとても美しいので、気候が良ければピクニックもおススメだ。
「お金をたくさん使えばそれだけ楽しめる」というのは、錯覚であることも結構あるものだ。