1日でオックスフォードを回るおススメコース
オックスフォードといえば、名門オックスフォード大学を思い出す人が多いだろう。小さな街だけに大学の存在感は大きい。自転車で移動する大学生、充実した本屋や文房具屋…。町全体がさながらキャンパスという雰囲気だ。
しかし雑然とした感じは全くない。むしろ中世の雰囲気たっぷりで、観光客にも人気だ。しかも最近は「ハリーポッター」の映画のロケ地としても注目され、訪れる人が増えている。
今日はそんなロケ地も含め、1日で見て回れるオックスフォードの魅力を紹介してみたい。
クライストチャーチ・カレッジ
オックスフォード大学は38のカレッジで構成されている。カレッジというのはオックスフォードやケンブリッジに特有の制度で、入学許可も卒業許可もカレッジから出される。学生は一つのカレッジで学び、寮生活をする。学生にとってはハウスであり、その絆は当然深まる(「ハウス制度」についてはこちら)。
カレッジごとにステータスの違いもあり、どこのカレッジに属しているかが重要になるらしい。霧立のような凡人にとってはオックスフォード大学に入学し卒業するというだけですごい!と思ってしまうが、ヒエラルキーの階段はどこまでも続くようだ。
さて、クライストチャーチ・カレッジというのは、オックスフォード大学のカレッジの一つ。38のカレッジの中でも伝統と財力を誇るカレッジである。
「ハリーポッター」の映画に出てくるホグワーツのダイニングルームのセットは、ここのホールを模して造られた。
古い木の長テーブル、大きな暖炉に燃える火、銀食器や荘厳な扉はホグワーツさながら!ホグワーツと違うのは、壁中に著名な卒業生の肖像画が飾られていることと、テーブルが4列ではなく3列であること。

『不思議の国のアリス』の著者、ルイス・キャロル(本名はCharles Dodgson)はここの数学教師。
学生と教員たちのフォーマルディナーではガウンの着用が求められ、食前にはラテン語の祈祷が捧げられる。教師たちは、「ハリーポッター」の映画同様に一段高い「ハイテーブル」に着席する。こんな学校が、現実に存在するとは…。
霧立の行っていたアメリカの大学と日本の大学にも、”Faculty Lounge”(教員専用の食堂)があった。教授同伴でないと学生は入れない。一度担当教授に連れて行ってもらったことがあり、立派なものだと驚いたがこのホールと比べると雲泥の差である。
高級レストランさながらのテーブルセッティング。霧立一家が訪れた時も、給仕の人がランチのために丁寧にフォークとナイフを並べていた。
学生の頃から毎日こんなところで食事をしていたら、自分は一般人とは違うと思うようになっても不思議でない。
「あなたは、オックスフォード大学のクライストチャーチ・カレッジの一員です。だからこのように特別に扱われるのです。」
という無言の語り掛けが聞こえてきそうだった。エリート意識というものは、こうやって日々作られていくものなのかもしれない。

これが「カジュアルなランチ」のテーブルセッティング。カレッジのロゴとイニシャル入りのナプキンが一つ一つ丁寧に折られグラスに入れられている。
クライストチャーチの中で「ハリーポッター」の映画で実際に使われてたもう一つの場所は、この階段。トム・リドルがダンブルドアとミステリアスな会話するあの階段である。
ああっ!ト、トム・リドルの亡霊か!?
あれ?…でもなんか、バックパックしょってるよ…?ヘンなリドルだね…。
ちなみにこの階段は、マクゴナガル先生が新入生を歓迎した場面でも使われた。ダイニングホールへと続く、広々とした立派な階段である。
実は霧立一家、この後ロンドンにあるワーナーブラザーズの「ハリーポッタースタジアム」にも行ったのだが、やはりセットで作ったダイニングホールはちゃっちい感じが拭えなかった。テクノロジーの力を借りてスクリーンの中では素晴らしく見えたが。
クライストチャーチは1500年代に建造されたものだ。古さからにじみ出る荘厳な雰囲気はやはり本物ならではだった。
ハリーポッターファンなら必見の場所!オックスフォード大学、クライストチャーチ・カレッジの詳細情報は以下をクリックしてみてください。
Blackwell’s Bookshop
これはイギリスで有名な本屋さん。大きな街なら必ずある書店だが、オックスフォードのBlackwell’sは特別だ。何といっても、1879年に創業した一号店であり、扱っている書籍の量が膨大なのだ!
本好きのユウは
” I can spent hours in this library!”(「この図書館なら何時間でもいられる!」)
と大興奮したほどだ。(図書館じゃないんだけどね…。)
ストーリーとから見える小さな店構えはからは絶対に想像できないほど、奥行きとフロアに広がりあがある。まるで魔法の本屋さんみたいだ!

Shelley Hoffmireより転用
地下はまるで大学の図書館並みの所蔵量!ここにない本はない、と言われている。(ミヒャエル・エンデの『モモ』は欠品中と言われたが…。)

Shelley Hoffmireより転用
ユウじゃないけれど、本好きなら大興奮間違いナシの本屋さん。これも、大学町ゆえの充実ぶりだろう。本の装丁を見ているだけでもワクワクしてくる。こういう時、kindleより実物の本がいいなあと思ってしまう。
英語の本はちょっと難しい、という人でも子ども向けの本なら楽しめるだろう。オックスフォードは『不思議の国のアリス』のルイス・キャロル、「ナルニア・シリーズ」のCSルイス、『指輪物語』のトールキンのゆかりの地。
子どもの本も充実しているので、家族連れでもみんな楽しめること請け負いだ。
Museum of Natural History
これは自然博物館。恐竜の骨、世界中の動物の剥製や模型、文明の歴史が展示されている。イギリスの博物館のいいところは、入場無料ということだ。だから子連れファミリーがいつでもいっぱい!特に雨の日は、「ここはプレイエリアか?」と錯覚するほど子どもだらけ!
イギリスの街に住む子どもたちにとって、小さな頃から博物館に行くことは日常。博物館や美術館が「大人の場所」である日本とはだいぶ違う。子どもでも楽しめるしかけ、見せ方がよく考えられた展示となっている。「本物」や「知」の世界が子どものすぐそばにある、というのはとてもいいことだと思う。
入場料を払う場合、1日でたくさん見なきゃ!と思ってしまうが、無料なので毎回少しずつ気負わずに見ることが出来るのがうれしい。
Museum of Natural History の詳細情報はこちら。
ランチのおススメ
Shoryu(昇竜)
海外にいると妙にラーメンを食べたくなる人は多いのでは?イギリスでは近年ラーメンが大人気!と言っても日本のように庶民的な食べ物というより、ラーメンはファッショナブルな食べ物なのだ。ロンドンではビッシっとスーツを決めたサラリーマンで賑わっていた。

“Whatever..”というのは、「どうでもいいさ…」的な意味。
さて、オックスフォードにもShoryuが進出した。博多豚骨ラーメンで有名な「昇竜」のことだ。”Gudetama”というキャラクター商品まで出る人気ぶり。
どうやらラーメンに入っている「ゆで卵」のことらしい。ちょっとレイジーな感じなので、「ぐでたま」になったと勝手に解釈した。
“I am Gudetama-chan!”
といって”Gudetama”の着ぐるみを着た女性がキャンペーンまでしていたから驚いた。
肝心の味だが本格的!霧立は日本を離れすぎていて味覚がおかしくなっているからだろうか?いや、でもこれは日本で食べる本格ラーメンに引けをとらない味だ、と思う!
Shoryuの詳細情報はこちら。
まとめ
オックスフォードはこじんまりとした素敵な街。今回霧立一家は3泊したが、ほとんど全部雨!!まあイギリスだから天気を期待してはいけない。雨でもクライストチャーチ・カレッジやBlackwell’s、博物館は十分楽しめた。
天気に左右されない霧立のおススメコース
午前中:クライストチャーチ・カレッジ
ランチ:Shoryu
午後:Blackwell’s Bookshop
カフェでお茶して小休憩。のちにMuseum of Natural Historyへ。
このオックスフォード、「ハリーポッター」のワーナーブラザーズ・スタジオにも車で1時間ほど。明日は、ワーナーブラザーズ・スタジオのレポートをします!
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