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うちの子がモンテッソーリ教育から受けた6つの影響

子育て&教育

4 10月

うちの子どもにモンテッソーリ教育が与えた6つの影響

コンテンツ

  • うちの子がモンテッソーリ教育で受けた6つの影響
    • 1. 集中力が半端ない
    • 2. 自分で考えるのが好き
    • 3. 指先が器用で忍耐強い、理性的
    • 4. 社会性ゼロ
    • 5. 競争心ゼロ
    • 6. 外部の評価に無関心
    • まとめ:ユニークな生き方

うちの子がモンテッソーリ教育で受けた6つの影響

我が家のユウ(8歳)は、生まれた時から家庭でモンテッソーリ教育で育ててきた。3歳~5歳までの3年間はイギリスのモンテッソーリ幼稚園と小学校で過ごした。2年生で地元の公立小学校に編入し、現在は4年生(日本の2年生に該当)。

これまでユウを見てきて、「ああ、きっとこれはモンテッソーリ教育の影響だろうな」と思うことがたくさんある。

「いい」とか「悪い」とか一概に言えないこともある。今日は思いつく限り、彼がモンテッソーリ教育で受けてきた影響について書こうと思う。

1. 集中力が半端ない

モンテッソーリは

「子供が何かに集中しているときは、満足して自分からそれをやめるまで決して止めてはいけません」

と言っている。そういった行為を重ねることで、探求心、達成感、そして集中力を培っていくのだ。しかし、大人は自分たちの都合で子どもを動かしたいと思ってしまうので、つい

「そんなことやってないで、早く〇〇しなさい!」

と言ってしまう。しかし、そうすれば集中は途切れる。最後までやり遂げることの達成感も味わえない。

我が家では、ユウが赤ちゃんの頃から、モンテッソーリ先生のこの教えに出来る限り忠実に従ってきた。

そうしたら…とんでもない集中力を持った子にユウは育ってしまったのだ。

読書

ユウは本が大好きで、休みになると平気で1日6時間以上本を読むことがある。これ、まだ7歳の時の話。ぶっつづけで3時間ほど読むので、視力を心配してこちらが強制的に休憩をとらせないといけないほどだ。

読んでいる本は、古代史から現代史までの歴史全般、冒険物語やファンタジー、自然科学系と幅が広い。ハリーポッターは7歳の時にたったの数週間で全巻読み終えた。

最近は、マナブが大学の図書館から借りてきたカエサルの”The Garlic War”(『ガリア戦記』)を読んでいる。ここまでくると、ちょっと「変態」の域である。

ガリア戦記

「ふるいからだいじによまなくちゃいけなんだよ」とユウが言うのもよく分かる。ボロボロ。

ガリア戦記

挿絵は無しの古い本。ページも黄ばんでいる。ちなみに左ページはラテン語。

霧立はちっとも読む気がしない。しかし、彼は古代ローマ史の詳細な知識があるため、手に取るように分かって面白いとのこと。相当変わった8歳児だ。

水の実験

よくキッチンに足台を持ってきて、一人で1時間近く水で遊んでいる。といっても顔は真剣そのもの。遊んでいるというより、「仕事」をしているという表情。

モンテッソーリ先生の教えに従って、霧立は出来る限り邪魔をしないで、本人の気が済むまでやらせている。

この「水の実験」は実は1歳児の頃からやっている。水に異常な関心があるようだ。一体何をやっているのかと、最近ちらっとのぞいたら、どうやら浮力の実験をしているらしい。

それだけのことなら、なんで何度も何度もやる必要があるのか?と大人は思ってしまう。学校の理科で習ったら2週間くらいで終わる内容。

モンテッソーリの教育を受けてきた子供たちは、「教えてもらう」より「自分で考える」ことが好きなのだ。効率的ではないかもしれないが、自分で考えて学んでいる分、知識の奥行きが深くなるはずだ。

2. 自分で考えるのが好き

それは算数の勉強にも当てはまる。

「29×37」のような2桁以上の掛け算はひっ算でやったほうが早い、と思って教えようとしたがやめた。というのは、実は霧立がその原理を正確に教えるのが難しかったからだ。

日本の小学校では、とにかく「計算のやり方」を教えるだけで、なぜそうするのか?については説明が少なかったように思う。やり方さえ習得すれば、一応正解は出せるようになる。それでおしまい。

でも、それでは掛け算の原理をちゃんと理解したことにはならない。それが多分ユウの気に入らなかったのだろう。

「ぼく、じぶんのやり方でやりたい」

学校でまだ習っていないことなのに、自分でひっ算に代わる掛け算の方法を思いつたようだ。これ以来、霧立は無理に教えることをやめた。

18×29をひっ算を使わないで、自分で考えて計算したらしい。

彼はモンテッソーリ幼稚園にいた時、来る日も来る日も「ゴールデン・ビーズ」(1~1000までの数を10進法で把握していく教具)で遊んでいたという。先生からは「ユウは、数の根本的な原理がしっかりと身についている」と言われた。

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ユウが、教えられなくても自分で計算方法を考え付くのは、きっとあのゴールデン・ビーズのおかげだと思っている。

3. 指先が器用で忍耐強い、理性的

モンテッソーリは、

「子供は手を使いながら学びます。」

と言っている。大脳と指先はつながりは深く、指を使うことで大脳が刺激され、前頭葉が発達するということだ。そして、前頭葉の発達は、理性や忍耐の発達とも密接にかかわっていることが分かっている。

昨今の「脳ブーム」がおきる100年も前に、モンテッソーリがこのことを指摘してたのは驚くべきことだ。彼女が医者であったからこそ、科学に基づいた教育方法が生み出されたのだろう。このあたりがシュタイナー教育と違うところだと思う。(シュタイナーは哲学者・神秘主義者。)

KAPLA

さて、ユウはとても器用だ。KAPLAで遊ぶのが大好きだが、この積み木は器用さ、忍耐力、思考力を養うのにもってこいだ。1時間近くかかって一つの作品を作ることもある。丁寧に積み重ねていかないと積み木が崩れてしまい、努力が水の泡になってしまう。

ある時、どうやってデザインを考えるのか?と聞いたことがある。そうしたら、

「手で考えるんだよ」

とユウ。

モンテッソーリの「子供は手を使いながら学びます」という言葉を、今一度意味深く受け取った時だった。

音楽の練習は忍耐が不可欠

また、ユウはピアノとヴァイオリンをやっているが、音楽は本当に忍耐がないと学べない。同じパッセージを何度も何度も繰り返し練習したりするのは、面白くないので大変だ。しかも、楽器は毎日練習しないとダメ。

それでも、音楽が大好きなので、忍耐強く一人でも練習するようになったのは前頭葉の発達のおかげか?

4. 社会性ゼロ

ここまで読んできた読者は、「なんだよ霧立、子ども自慢かよ…ちぇっ!」と思ったかもしれない。しかし、それは誤解だ。霧立は単純にモンテッソーリ教育がユウに与えた影響について書いているのだ。

だからここからは、モンテッソーリ教育がもたらした「ちょっと困った」側面も紹介しなければならない。

それはなんといっても、ユウは社会性がゼロということだ。

友達がせっかく、

「ヘイ!ユウ、〇〇して遊ぼうよ!」

と言ってくれても、

「…いやだ。ボクやりたくない。」

と平気で言ってしまう。

基本的に集団行動や大人数で遊ぶのが苦手だ。

「ボク、見てる…」

と言うのがオチ。

一時は本気で発達障害かと思った。それ程コミュニケーション能力が著しく低かった。しかし、最近グループでも遊べるようになってきたようで、少しほっとしている。

それから、ぼーっとしていることが多く、友達に声を掛けられても気づかないことが多い。

「ね、今あの子がユウに『バーイ、ユウ!』って言ってたよ!」

と突っつかないと、反応出来ないこともしばしば。

「あ…、バーイ、ノア!」

と言っても、もうノア君はもうとっくに通り過ぎていて聞こえていない。

去年の担任には、

「ユウ君は、ちょっとDreamingなことが多いですねぇ。一つのことがなかなか時間内に終えられない時があります。」

と言われた。要するに「ぼーっとしている」といういうことである。

多分、これはモンテッソーリでは、好きなだけ好きなことに時間をかけてよかったことが関係している。興味のないことを〇分以内にやりましょう!と言われても、手が動かないのである。

またモンテッソーリの幼稚園・小学校では一人で学ぶことが多かった。時には友達と共同で作業することもあるが、基本的には一人で「仕事」をする。(モンテッソーリでは「遊び」とは言わず「仕事」と言う。)

だから、一人でいることに慣れているし、周りに合わせようとしない。イギリスだからまだな何とかなっているが、これが日本の小学校だったら問題になっているだろうな、と思う一面である。

5. 競争心ゼロ

モンテッソーリ教育では、あらゆる競争を排除する。よく幼稚園の先生が、

「さあ、誰が一番に出来るかなあ~?!」

と言って、競争によって望ましい行動を促そうとするが、そのようなことはモンテッソーリ教育では皆無である。

また、スポーツも存在しない。スポーツには必ず「勝ち負け」が出てくるからだ。子どもたちは学校の前の広い野原で走り回って遊んでいるだけである。

スポーツをさせないモンテッソーリ

モンテッソーリ幼稚園・小学校の前にある草原

それが影響しているのか定かではないが、ユウは人と競争することが苦手である。サッカーのように人とぶつかってボールを取っていくようなのは本当に苦手!!

一時サッカーを習っていたが、こんな調子だからボールを追っていると、近くに来た子に、

(あ、どうぞ、どうぞ。)

とすぐにボールを譲ってしまうのである!!

ありえん!!!

サッカーのような激しいフィジカル・コンタクトが苦手だと分かったので、今度はテニスを始めた。これは相手はネットの向こう側にいるので、襲ってこない。これなら大丈夫だろう、と思った。

しかし、練習するにもすぐ人に「どうぞ、どうぞ~」と順番を譲ってしまうので、他の子よりもコーチとの練習の機会がいつも少ない。

どうして、そこでガンガン行かないのっ?!

と親としては歯がゆい。

試合をしても、ユウの場合まるで「皇室テニス」。ぽ~ん、ぽ~ん…とやさしーいボールを相手に返すだけ。運動神経は悪くないのに、とにかく勝負事に向いていないようだ。

6. 外部の評価に無関心

モンテッソーリ教育では個人学習が基本なので、他人と比べて評価されることが一切ない。小学校でもらってくる評価も、「前学期の自分と比べてどれくらい進歩したか」が基準。だいたい、どの子供もそれぞれ違う学習に取り組んでいるので、人と自分を比べることなど不可能だ。

そういうわけで、競争心のないユウは、ますます人と自分を比べるということもしない。ユウの公立小学校では、「読み」「書き」「算数」の科目は能力別で3~4つのグループに分けられている。

ユウは全ての科目でトップのグループに入っているのだが、本人はそういう自覚が全くないし、興味もないらしい。

ある時、ユウは自分の入れられているグループのことを

「4ばんめのグループ」

と認識していることが会話をしていて分かった。

普通、4グループあるうちの「4番目」といったら「一番下」のグループだと思うだろう。しかし、彼は、下から順に「1、2…」と数えているので、「トップグループ」は「4ばんめのグループ」になるということらしい。

自分が勉強が得意なのは分かっているが、外からの評価はどうでもいい様子。だから、親や先生が褒めても、驚くほど喜ばないし、得意げにならない。

「そうだけど、それが一体どうしたの?」

と言わんばかりである。ク、クールすぎる…。

人からの評価を全く気にしない。自分で自分のことは分かっているからそれで充分。8歳なのに、堂々としたこの自己充足ぶり。

これは、我が子ながら本当にすごいことだと思う。勉強が出来るとか出来ないとかを超えて、こういう自己認識が出来たら、人は幸せになれるだろなと思う。

まとめ:ユニークな生き方

モンテッソーリ教育で育ってきたユウは、このように一風変わっている。イギリスでもちょっと浮いていると感じる。集団行動や協調性を重んじる日本だったら、そうとう難しかっただろうと思う。

でも、そうは言っても彼も8歳の男の子。普段はアホみたいなことばかりやって母を疲れさせている。

日本のモンテッソーリ教育は、私立小学校の「お受験の準備教育」として人気があると聞く。確かに集中力や自分で考える力はつくと思う。

でも、競争社会で子どもを「勝ち組」にしたり、「エリート教育」をしたいと親が願っているならば、本来のモンテッソーリの教育哲学とは180度違うことをを求めているということを、うちのユウの例からお分かりいただけると思う。

モンテッソーリ教育は、一人一人の子どもの興味の発達を助け、自分らしく、自分のペースで成長していくことを促す教育だからだ。

 

 

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