
Photo credit: Abstract Machine on Visualhunt / CC BY-NC-SA
見積もりを取るときは、適切な大きさのケージの寸法と、正確なペットの体重を伝える!!
「ケージが大きい方がうちの子がゆったりできる」という愛犬家の親心は分かる。しかしここはちょっとシビアにいかないと、数十万円のエキストラの出費がもろにかかってくる(特に大型犬の飼い主さん注意!)。
かといって「じゃあ、節約のために小さいケージで我慢してもらっちゃおう!」というのもダメ!British Airways(以下BA)は動物愛護で有名なイギリスの航空会社だけあって、ケージの大きさに非常に厳しいと言われている。狭すぎるケージを選んだ場合、搭乗させてもらえないリスクがあるのだ!
ペットの正確な体重と、適切なクレート選びはとにかく重要。今日は、適切なクレートを選ぶ際の注意点をまとめていきたい。
ケージの素材や種類
以下は、British Airwaysが提携しているIAG Cargo社のペット輸送の際の基準である。
- 布製など、柔らかい素材のものはダメ。IATA(国際航空運送協会) の規定に適合した強度のあるケージ。
- 側面の4面全てに空気孔があり、輸送中、ケージ内の空気の流動が妨げられないもの。
- ドアがしっかり閉まるもの。
- ペットの鼻や足が、空気孔の柵などに挟まらないタイプのケージ。
- ペットボトル式の給水器や、お皿を入り口ドアに取り付けられるタイプのもの。ケージ内の床に食器を置くと犬が休むスペースが狭くなってしまうからだ。みかん(我が家のラブ)はペットボトル式給水器に慣れていなかったので、お皿タイプのものにしたが、水がこぼれないペットボトル式給水器がベスト。
ケージの大きさ
簡単に言うと…
- ペットが自由に動き回れるスペースのあるもの。
- ペットが立ったり座った時に、頭が天井につかないもの。
ケージの大きさは、航空会社によって大きさの規定も若干違ってくる。必ずご利用の航空会社の規定をご確認下さいますように。
参考までに以下はBAの規定。
まず犬の体のサイズを次の4か所から測定する。
A:鼻先から尻尾の付け根までの長さ
B:肘から床までの長さ(「犬の肘って一体どこよ?!」と思われるかもしれないが、前足の長さと考えてよいと思う。)
C:その犬(猫)の最も広い部分の幅(みかんの場合、正面から見た時の胸の幅だった。)
D:立った時の頭のてっぺん(耳が頭より高い場合は耳)から床までの長さ
この4つの数値をもとに、適切なケージの大きさを算出する。ケージの内側の寸法は以下より小さかったらダメ!
長さ:A+1/2B (鼻がケージ正面のドアに付いていたらダメ)
幅:C X 2
高さ:D (耳がケージの天井に付いていたらダメ)
はあぁ~。めっちゃ細かいですね…。
BAには提出する書類には、ペットの身体測定の数値、それから購入したケージの内寸値(高さ×長さ×幅)を記入する。
BA側は成田でケージの大きさは全て測定検査するので、必ず正確な数値を測定して記入すること。そして目視で明らかにケージが狭そうとBA側が判断した場合は、ケージから犬を出して犬のサイズも測ると言われている。そして最悪の場合、その犬は出国させてもらえないので注意!
だからこそ、ケージ選びは本当に気が抜けないのだ。何十万円払っても、ケージの大きさが小さすぎるという理由でアウトになったら、そのお金、ドブに捨てたようなもんですよ!
そればかりか、人間のほうの出発はどうなるの?とか、もし人間のほうが先に飛行機にのって出国してしまっていた場合、一人(一匹?)取り残された犬はどうなるの??など、想像するのも恐ろしいくらいのとんでもない事態になってしまう。
かといって、
「そんな事態は絶対に避けたいから、ワンサイズ大きいケージにしよう」
としたら、何万円も余計に費用がかかる。お金持ちならいざ知らず、霧立家にそんな余裕はない。
「どうしよう…どうしよう…!?」
二つの恐怖の間で揺れるストレス。何度も何度もみかんを測定した。犬は動くので、なかなか正確な測定が出来ない。
身体測定の度に
「あんたの鼻、なんでこんなに長いのよぉ~!」(みかんは鼻が長いんです…。)
「この鼻の長さだけで数万円かかっているじゃないの?」
「もうちょっと短くならないものかしら?」(なるわけないじゃろ!)
と怖い顔でブツブツ言っていたので、可愛そうにみかんはどことなく「反省顔」になってしまった。
そして何度も何度も測定した結果、大きすぎず、狭すぎないケージを何とか選び抜いた!
輸送コストを抑える裏技
みかんを1キロくらいダイエットさせた(笑)。1キロでもおそらく諭吉さん程の差が出るからバカにならない!!
「みかん!イギリス連れて行ってあげるから、ダイエットしなさい!」
これも重要なコストダウンの方法だ(笑)。
正確な体重と適切な大きさのケージでとった見積もり
さてアバウトな数値でなく、かっきり正確な数字で数社から見積もりを取って見た結果…
¥547,319まで下がった~!!(祝!)
初めて聞く人にはそれでもビビられるが、初めの見積もり(¥968,000)から比べれば40万円のカット。万々歳だ!
因みにうちがお世話になったのは、「三井倉庫エクスプレス」。担当の坂本さんはきめの細かいサポートをして下さり、引っ越し当日も家までご足労頂き、本当に助けられた。おススメします!
次回はいよいよ最終回です!【最終回 飛行機の予約&検疫の流れ】