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海外移住は本当に快適なのか?海外生活の光と影

文化の交差点· 暮らし

16 2月
Last updated on 2019/02/18
エディンバラに移住

美しいエディンバラのオールドタウン

海外で生活することを夢見ている人は結構いるのではないだろうか?

霧立も、イギリスに引っ越してきた当初は本当にワクワクした。

古い石造りの家、時代を感じさせるパブ、高くそびえる教会の塔…。イギリスの街並みは本当に美しい。お話か絵画の世界に紛れ込んだかのような錯覚におちいった。

しかし、実際の生活は結構大変なこともある。今日は、海外移住を考えている人に向けて、実際の暮らしをレポートしてみたい。

コンテンツ

  • 海外移住は本当に快適なのか?
    • 海外生活の素晴らしい点
    • 海外生活のストレス
    • 海外生活の光と影
    • まとめ

海外移住は本当に快適なのか?

ちなみにこの「海外」というのは、霧立が経験したことのあるアメリカ、オーストラリア、イギリスを前提としていることをご了解いただきたい。

海外生活の素晴らしい点

一極集中でない

日本だと大都市に全てが集中している。行政を初めとして、娯楽、充実した文化施設、教育機関…。

本当は自然豊かな広々とした場所に住みたいのに、子どもの教育が理由で狭い東京のマンションに仕方なく住んでいる人たちもたくさんいる。都会にはおいしいレストランも多いし、娯楽には事欠かないが、人が多すぎるゆえのストレスや騒音、公害などももれなくついてくる。

一極集中の日本

巨大な大都会ー東京。どこまでも続く灰色のビル。

一方、海外ではそこまで一極集中でない。もちろん、ロンドンにはかなわないけれど、エディンバラにも素晴らしい文化施設(美術館・コンサートホール)はあるし、エディンバラ大学は世界でも有数の教育機関。

アメリカは国土自体が巨大なゆえ、首都であるワシントンDCよりも、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴ、ボストンなどのほうがかえって充実した都会生活があったりする。

オーストラリアにいたっては、シドニーが首都だと勘違いしている人も多いほどだ。実際はキャンベラが首都だが、キャンベラには行政機関があるだけで、首都というイメージからはかけはなれた実に素朴な街なのだ!

全てが東京に集中している日本より、海外のほうが充実した都会生活の選択肢が断然多い。

自然が生活の近くに

海外の都会には、緑地スペースが多い。主要都市の緑地スペースの比率を調べてみた。

  • エディンバラ 19%
  • 香港 40%
  • ロンドン 33%
  • ロサンゼルス 34.7%
  • ニューヨーク 27%
  • パリ 9.5%
  • ソウル 27.8%
  • シンガポール 47%
  • シドニー 46%
  • ウィーン 45.5%
  • チューリッヒ 41%
  • モントリオール 14.8%
  • 台北 3.7%
  • 東京 7.5%

驚いたのは、大都会のほうがかえって緑地スペースが多いケースが多い傾向があるということ!イギリスではエディンバラよりロンドンのほうが50%も多い。

ロンドンの公園

ロンドンのSt James’ Park

きっと、エディンバラは車で30分も走ればすぐに本物の大自然があるので、街中にそこまで頑張って公園を確保しなくてもいいのかもしれない。

一方、東京はたったの7.5%。しかも、休日に大自然を求めて出かければ、何時間も車を走らせないといけない。それだけでもうクタクタだ。

海外では、生活のすぐそばに緑地帯があるのが素晴らしい。しかも整備された美しいスペースなので、大都会の街中でもランチタイムは公園の芝生で寝転がってリラックスしている働き人をよく見かける。

通勤時間30分の生活

海外では、通勤・通学時間はドア・ツゥー・ドアで30分まで、というのが一般的という感じがする。残業もないし、6時にはほとんどの人が家に帰り、家族と夕食を囲むことが出来る。

友人が夫の帰りが遅いと言うから、「何時なの?」と聞いたら「7時」と答えて驚いたことを覚えている。確かに、こちらでは7時は遅めと言えるのである。

だから、家に帰って夕食を済ませてから友人に会ったり、ジムやジョギングに出かけたり、趣味に時間を使う人がとても多いのだ。「平日は家に帰ったら疲れて寝るだけ」の日本人の生活とはかけ離れている。

在宅勤務多し!

在宅勤務

家で働く人が増えている。「オフィスだと、コーヒーや紅茶代に加えて光熱費もかかるから、会社としても家でやってもらったほうが助かってるのよ」とある友人が言っていた。

日本だと、「会社に出社してみんなと一緒に働いて、残業した人が働き者!」というイメージがあるが、こちらではそういう概念は全くない。

自分の仕事さえちゃんとやっていれば、どこでやろうが、いつやろうが上司は口を挟まない。

海外生活のストレス

これだけ見ると、海外生活は天国のように見えるだろう。多くの人の思い描く海外生活はきっと上記のようなイメージだろう。

しかし!当然のことながら、ユートピアは地球上どこにも存在しない。

時間指定のない宅配サービス

日本の場合、宅配サービスの時間指定の区分が非常に細かい!例えばヤマトだと、

  • 午前中まで
  • 14時~16時
  • 16時~18時
  • 18時~20時
  • 19時~21時

の5区分ある!!(しかもこれでも最近時間区分を1つ廃止したわけで、以前は6つ。)

日本の皆さん、これは全然当たり前じゃないんですよ!こんなサービス、世界中どこを探したってきっとない。(あったら教えて!)

イギリスでは、

「あなたのお荷物は午前7時~午後8時の間に配達される予定です」

と通知される。それって、つまりはほとんど「1日中」ということだ。たった1区間で13時間…。

1日中家にいられる人なんて、めったにいない。しかも留守で荷物が受け取れなかった場合、再配達が可能になるのは、2日後から。そしてまた同じように、

「あなたのお荷物は午前7時~午後8時の間に配達される予定です」

と言われる。ふざけんなぁっ!!と叫びたくなるほどの融通の利かなさ。

これではいつまでたっても荷物を受け取れない。仕方ないから、玄関ドアに、

ドライバーさんへ

 

留守の場合、〇〇に荷物を置いておいてください。よろしくお願いします。

 

というメモをセロテープで貼っておく。気が利くドライバーさんだと(?)、配達後そのメモを取ってクシャクシャっとまるめて玄関前に捨ててくれるのだが、そのままにしておく人も多い。

その場合、配達物がどこに隠されているかご丁寧に教えているようなもので、ちょっと盗難のことが心配になるが、受け取れないよりはマシと思っている。

仕事がいい加減

銀行の口座を開設するときに、住所証明書、パスポートとビザの写し、結婚証明書など重要書類を提出しなければならない。口座開設まで2週間(だいたいそれもかかりすぎ!)、と言われたのだが一向に通知が来ない。

電話してみたら、ナントこちらが提出した書類を先方が紛失したから、「もう一回出して」とのこと!銀行が顧客の重要書類を紛失?!しかも、こっちが電話して初めてそういうことを言ってくるとは…。

日本では「銀行は信用が一番」「仕事が正確」というイメージがあっただけに、そのずさんさに驚くやら呆れるやらだった。

6年間住んでみて、「手続きが済んだらお電話します」系の場合、90%の確率で連絡をよこさないことを学んだ。それは「おまえさんの方から電話で確認してね」ということなのだ。

またある時、ガス会社が半年以上、間違った請求書を送り続けてきた。その度に毎月マナブ(夫)が電話で差額を返してもらう交渉。しまいにこのガス会社、計算が面倒になったのか、それとも出来なかったのか

「じゃあもう全部チャラでいいです」

と言ってきた!

この時はずさんさが吉と出てナント10万円以上得したのだが、英語で電話するのが苦手な人は、結構なストレスになるかもしれない。

いつでもどこでも道路工事

エディンバラの道路状況は最悪である。コンクリートがデコボコで、”Pothole”(ポットホール)というかなり大きな穴がよくあいている。

道路がボコボコの海外

そこら中にあるポットホール。車のタイヤがパンクしたり、自転車のタイヤがはまって転倒する事故を引き起こす場合も。

そこを埋めるために、年がら年中、いつもどこかで道路工事をしている。しかも悪いことに、ある日突然工事が始まる。

そうすると臨時信号機が設置され、途端に大渋滞になる。時間通りに目的地にたどり着かねばならない場合は、本当にイライラする。

日本では、それを避けるために道路工事は夜中にやることが多い。しかし、イギリスでは労働者の人権が守られているため、工事の人たちも9時ー5時で働くのだ。

イギリス人はこんな道路工事に慣れっこなので、渋滞になっても辛抱強い。

公共交通機関の遅れは日常茶飯事

イギリスに限らず、バスや電車が5分10分遅れるのは、当たり前なのが海外。日本では数十秒遅れただけで、

「ただいま〇〇駅を30秒遅れて発車いたしました。お急ぎのところ、ご迷惑おかけしてまことに申し訳ありません」

と車内アナウンスが流れる。これは、イギリスでは冗談として通用する話でである。

時間に几帳面な人が海外で暮らすのは、そうとうなストレスになること間違いない。

「イギリス紳士」の最低条件

海外生活の光と影

「海外の生活はゆったりしてていい」「男性の育児参加が当たり前で素晴らしい!」という海外絶賛のコメントをよく見かける。

しかし、この「ゆとり」は、不便な生活と引き換えに享受できるものなのである。サービスの質は明らかに日本より下。

自分の勤務時間が終われば、お客がいようが「私はもうこれで仕事が終わりなので…」とやんわりと振り切られる。日本では考えられないことだ。

日本人が日本と同等のサービスを期待して海外に行ったら、誰もがクレーマーになること間違いなしだ。

世界最高の接客サービスとは?ー完璧主義の日本人

また、その国の語学力、ソーシャルスキルや度胸がないと孤独に陥る可能性も大だ。1,2年ならまだしも、長くなると社会に溶け込めていない場合、ジワジワと鬱になる人もいるという。

長年住んでいてマシになってきたのは、「不便さ」に耐性がついてきたこと!いちいちイライラしなくなってきた。

まとめ

【海外移住2年目まで】:テンションが高いので孤独になりにくい反面、不便な生活にイライラ度が高い。

【それ以降】:深い人間関係を築けていないと孤独になる可能性があるが、不便な生活には慣れてくるので、イライラは少なくなってくる。

霧立は個人的には、騒音や人の多さが苦手なので、自然が多く、かつ文化的な生活が出来る海外のほうが快適と感じる。言語だけはいまだに英語では表現しきれない部分があるが、ソーシャルスキルはある方だし、ヴァイオリンや子供を通して知り合った気の置けない友人もいるので、問題はあまり感じていない。

しかし、それでも時々一生海外で過ごしたいのか?と考えると、正直なところそれはよく分からない。どんなに長かろうと期限付きで住むのと、一生そこで生きていくのと、心理的なコミットメントの度合いが違うような気がしている。

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