エルダーの木(セイヨウニワトコ)は、イギリスでは野生でどこにでも自生している低木。高温多湿と乾燥を嫌う木と聞いて、まさにイギリスの気候にぴったりの木!
初夏に咲く白い花で作るエルダーフラワーのコーディアル(シロップ)は、昔からヨーロッパの夏の飲み物として親しまれてきた。
エルダーは秋になるとワイン色の実を付ける。このエルダーベリーでもコーディアルやジャム、チャツネ(甘くないジャム)などが作れる。今回はコーディアルを作ることにした。
作っていたら、手がきれいなワイン色に!調べてみたら、世界的に人気のあるスコットランド産のHarris Tweed(ハリス・ツイード)も、そのタータンカラーの色素をエルダーからとっていたと知り、納得。 ちなみに赤と紫はその実から、黄色と緑は葉っぱから、そしてグレーと黒は木の皮から色素を抽出していたそうだ。
さて、このエルダーベリーのコーディアル。風邪やインフルエンザの予防や早期回復に効果があると言われている。ホットにして飲んでも美味しいエルダーベリーのコーディアルは、冬の間の最適な飲み物と言えそうだ。
【エルダーベリーのコーディアルの飲み方】
- 水に薄める。
- お湯で割る。
- 炭酸水で割る。
- 白ワインで割る。
- ヨーグルトにかける。
- オートミールにかける。
肝心の味は、さっぱりしていてしかも味わい深い!うちのユウ(8歳)も大好きで、喜んで一緒に作る。
作り方は本当に簡単!あっと言う間に出来るので、エルダーの木がある地域では冬支度の一環としてぜひ試してほしい。
- フォークなどで房からエルダーベリーを外す。房の小さい付け根(ヒゲ)が多少残っていても大丈夫。
- ショウガは皮をむいてスライスする。
- エルダーベリーとショウガを鍋に入れて、エルダーベリーがひたひたにかぶるくらいまで水を入れる。
- 沸騰してから10分ほど弱火で煮て、火からおろす。(蓋をすると吹きこぼれるので、蓋をせずに煮る。)粗熱が取れるまでそのまま冷ます。
- 細かい網目のザルなどで4を濾す。さらに残りのエルダーベリーとショウガを、清潔な布巾などの布に入れてジュースを絞り出す。
- 5で取れたジュースを計量し、それと同量のグラニュー糖をジュースに入れる。(例えば、400ccのジュースが取れたら400gのグラニュー糖を入れる。)
- 6を鍋に戻し、シナモンを振り入れ5分ほど加熱する。
- 煮沸殺菌したボトルなどに入れて保存する。
今回保存用の瓶は、オイルの入っていた瓶を使用しました。瓶についているシールは、きれいに剥がしておくと見栄えがいいですね。きれいにシールを剥がす方法はこちらを参考にして下さい。
また煮沸殺菌した保存瓶であれば、一年保存可能です。霧立家ではすぐ飲み切ってしまうので、特に煮沸殺菌はしませんでした。
コメントを残す