
わたくし、霧立灯は軽井沢と八ヶ岳、両方で暮らした経験があります。どちらも首都圏からほど近く、都内に通勤も可能なため、とても人気。そこで、軽井沢と八ヶ岳、それぞれのメリット・デメリットを地理的な利便性から比較してお伝えしたいと思います。
都心からの距離・利便性
軽井沢
軽井沢には、新幹線が通っている。軽井沢ー東京(上野駅・東京駅)の切符の片道の正規料金は、こちら(2021年5月現在)。

これは、乗車券と特急料金を合計したもの。往復だと自由席の場合、1万円ちょっと。しかし、あらかじめ旅行日程が分かっている場合、「お先にトクだ値」という早割プランもある。
1か月前から乗車13日前の午前1時40分までに、インターネットで購入できる。軽井沢便である北陸新幹線の場合、30~35%の割引が適応されるため、最安値だと片道3,370円!しかも、子供は約半額になるので、とてもお得。
所要時間は、1時間5分~1時間19分。
八ヶ岳

八ヶ岳(小淵沢駅)ー新宿は、中央本線特急で片道5,320円。所要時間はだいたい1時間50分。あれー、ほとんど新幹線と変わらない料金。それなのに、所要時間は軽井沢-東京よりずっとかかる(+最大45分)。
しかし、中央線にも「お先にトクだ値」プランはあった!新宿ー小淵沢は片道3,710円(乗車券+指定席特急券)。子供は半額の1,850円。正規料金の30%オフの値段だ。
購入できるのは、乗車日の20日前午前1時40分まで(なんとも微妙な1時40分…)。
車で行く場合は?
東京から電車で行くなら、軽井沢の方が早くて安い!
し・か・し。車で行くならそこまで大差ない。特に八ヶ岳は世田谷や西東京からのアクセスはよく、2時間ほど。埼玉寄りの練馬方面からなら、軽井沢へのアクセスは同じく2時間ほどだ。
また、八ヶ岳は軽井沢より西にあるため、西日本からのアクセスも悪くない。そのため、大阪・名古屋方面からの別荘客も少なくない。
「車を使うのか、電車を使うのか?」。これは、永住なのか別荘なのかにもよって違ってくる。別荘の場合、週末やゴールデンウィーク、夏休みなどを利用して家族で移動することが多いため、「車」が圧倒的に便利。
しかし、永住となると、仕事や用事で都内に行くというケースが想定されるので、「電車」を使うことが想定される。都内の渋滞や駐車料金はバカにならないからだ。
土地の値段も大事なファクター
読者は、「新幹線が通っているから、やっぱり軽井沢の方が便利そう!」と思うかもしれない。しかし、駅近の便利な土地を購入できるとは限らない。
というのも、軽井沢の場合、エリアによって坪単価がかなり違う。駅に近い旧軽井沢エリア、新軽井沢エリア・南ヶ丘エリアは、坪20~60万円。
霧立一家が住んでいたのは、旧軽エリアと新軽エリアの中間あたりだったが、ご近所さんは代々別荘を所有してきた富裕層か、昔からの住民ばかりだった(霧立家は超例外のド庶民)。移住組の子育て世帯は非常に少ない。坪単価が高いうえに、区画が広すぎて買えないのだ。
建ぺい率が20%なので、だいたい1区画は300坪から。そうすると、土地代だけで1億以上となるわけで、若い世代にはなかなか手が出ない。
子育て世代に人気なのは、追分エリア。坪単価は5万円ほど。地元のローカル線・しなの鉄道でいえば、「追分駅」というのは「軽井沢駅」より1駅西にあるだけあって、追分エリアから軽井沢駅までは、ゆうに車で20分はかかる。(霧立の友人の山中さんもこのエリア。)
一方、八ヶ岳は小淵沢駅に近いエリアでも坪単価は3万円ほど。軽井沢の高いエリアの10分の1ほどだ。駅から車で5分ほどの土地を、ずっと少ない資金で購入することが可能になる。
まとめ
今回は首都圏からの利便性で、軽井沢と八ヶ岳を比較した。資金に余裕があれば、軽井沢のほうが利便性は高い可能性がある。しかし、車で移動することが前提ならば、場合によっては八ヶ岳の方がアクセスがよい場合もある。