【これで枝毛にさようなら!】市販のシャンプーをはるかに凌ぐ手作り石鹸。
「石鹸で全身を洗う」と言ったら、あなたはどういう人を想像するだろうか?
「おしゃれに関心がない、髪の毛も寂しいオジサン」…といったところか。しかし!霧立が手作りしている石鹸は、そんじょそこらの石鹸と大違いなのだ。はっきりいって、こんなに高品質で贅沢な石鹸はお目にかかったことがない、というくらいのハイグレード。
霧立は、かれこれ10年くらい自分で石鹸を作っている。さすがに「あの口うるさい姑の山中さん」も、石鹸までは作っていないはずだ。
それまではずっと市販のシャンプーを使っていたのだが、ロングヘアの時はもれなく枝毛だらけだった。しかし、自分で作った石鹸を使いだしたら、「ロングヘアでパーマもかけていたのに枝毛ゼロ!」という美容師さんも驚くほどの健康的な髪になったのである。
今日は、
- 枝毛に悩んでいる人
- 手作り石鹸に興味がある人
- 石けんシャンプーで髪がきしんで困っている人
に向けて書いていきたい。
手作り石鹸って?
上質なオイルをたっぷりと!
霧立の作る石鹸は、上質なオイルがたっぷり。石鹸作りの師匠、前田京子さんの著書『オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る』をいつも参考にしている。
オリーブオイルに加え、スィートアーモンドオイル、ホホバオイル、ココナッツオイル、パームオイルを原料とした「最高に贅沢な石けん」のレシピで作ることが多い。
なぜ「最高に贅沢な石けん」(前田さんが付けたネーミング)かというと、原料にスイートアーモンドオイルやホホバオイルをたっぷり使っているからだ。特にホホバオイルはとても高価なオイル。
高級クリームなどに配合されているが、市販のものにはほんのわずかしか使われていない。それを手作りでは、たっぷり惜しまずに配合する!
ある時、この「最高に贅沢な石けん」でみかん(犬)を洗っていた時のことである。ちょっと目を離したすきに、なんとみかんはこの石鹸を丸ごと食べてしまったのだ!
市販の石鹸は食べたことはない。高品質のオイルだけで作ったこの石鹸は、犬にとっては「おいしい油の塊」だったのだろう。犬にも違いが分かるのである。(ちなみにみかんは、その後病気にもならず、ぴんぴんしていた。)
コールドプロセス
また、オイルを苛性ソーダと混ぜて鹸化するプロセスを低温で行う「コールドプロセス」で作っている。オイルに含まれるビタミンなどは40度を超えると破壊されてしまうため、釜でグツグツ煮る手法は取らない。
コールドプロセスで作る「最高に贅沢な石けん」は、超上質なオイルの美容成分が破壊されることなくぎゅっと閉じ込められた石鹸なのである。ドラッグストアなどでは、このコールドプロセスで作られた石鹸はまずお目にかかれないと言っていいだろう。
じっくり熟成
またこの「最高に贅沢な石けん」は、熟成に最低4週間かかる。また保存料なども一切入っていないため、デリケートで変質しやすい。そんなこともあり、市販品として売るには、コストや製造時間と使用期限などを考えると利益を出しにくい。
手作りだからこそ市販品にはあり得ない、ハイグレードな石けんが実現可能なのだ。
手作り石鹸が市販のシャンプーより優れている理由
簡単に言うと、市販のシャンプーは洗浄力が強すぎるのである。1本1万円もする高級シャンプーは、霧立は使ったことがないから、比較することは出来ない。
しかし、そこまではいかなくとも霧立が使っていたのは、割と高価なシャンプー&トリートメント。それでも枝毛・切れ毛は一向におさまらなかった。
天然のグリセリン
手作り石鹸には、グリセリンと呼ばれる保湿成分がたっぷり入っている。「グリセリン」は、ローションやクリームなどにも使われている。
実は、このグリセリン、石鹸を作る過程で作られる成分なのだ。しかし、他の基礎化粧品などの保湿成分として使うために、石鹸を作る過程でこのグリセリンは抜き取られてしまう!ななな、ナンテコト!
ドラッグストアなどで売っている石鹸には、このグリセリンが含まれていないことがほとんど。だから石鹸で洗顔するとつっぱるし、髪なんて洗ったらとんでもないことになるのだ。
その点、手作り石鹸にはこの天然のグリセリンがたっぷり。しかし当然のことながら、手作り石鹸に含まれているグリセリンは水で洗い流すと皮膚には残らない。これは「手作り石鹸愛好家」の間であまり知られていないことだ、と「uki☆uki☆せっけんライフ」で指摘されている。
マナブ(夫)に説明したら、こう言った。
「じゃあ、髪についた石鹸はどうすればいいの?泡だらけのまま?」
そんなわけないじゃろがっ!!
もちろん洗い流す。しかし手作り石鹸には天然グリセリンがたっぷり含まれているから洗浄力をマイルドにし、結果的に皮脂が保護されるというメリットがあるようだ。
天然のオイル
また手作りの場合、原料オイルを100%鹸化せず、10~15%ほどそのまま石鹸の中に残す。目には見えないが、石鹸の中にまんべんなく溶け込ませてある。この「生のオイル」が洗浄後の皮膚に薄い皮膜を作り、肌や髪を乾燥から守るのである。
どうやって作るの?
作り方はいつか別記事に書きたいと思っている。というのも、苛性ソーダのような劇物も使用するので、きちんとした詳細な説明が必要なのだ。
今日は、石けんを作るなら手元にあって絶対に損はしない、と言うより絶対に持っておいた方がよい前田京子さんの本をここに紹介しておく。
単に石鹸のレシピだけでなく、様々な種類のオイルの特性、オリジナルな配合の石鹸を作るためには欠かせない知識の宝庫だ。また、前田さんの石鹸に対する思い入れ、生活の姿勢なども綴られており、読み物としても面白いので、おススメだ。
どうやって使うの?
適応するまでの期間
霧立が初めに手作り石鹸で髪を洗い始めた時、髪が落ち着くまでが大変だった。何がって、毎日洗髪しているのに、まるで全然髪を洗っていない不潔な人のように髪がベタベタして見えたのだ!ちょっと「スネイプ先生」みたいな感じ、言えば分かって頂けるだろうか?
しかし、2,3か月もするとウソのように髪はサラサラ、しっとりに変わった!おそらく、それまではキューティクルが傷ついて、そこに石鹸カスが溜まっていたいたからなのか…理由はよく分からない。
我が家に泊まりに来た友人が、霧立の石鹸で洗髪してもベタベタにならなかった。彼女は普段からシリコンフリーのシャンプーを使っていたとのこと。
シリコン入りの合成シャンプーから急に石けんに切り替えるのは、もしかしたら変化が大きすぎて髪が対応できなかったのか?心配な人は、まずはシリコンフリーのシャンプーで髪を慣らしてから、手作り石鹸に切り替えるのも手かもしれない。
そしてまずは3か月間、試してもらいたい。
リンス
洗髪後は、髪を酸性に戻すためにお酢をリンスとして使う。洗面器に大匙1ほどのお酢やホワイトビネガーを入れてかき混ぜ、髪全体にゆっくり流しかけるだけ。新たにお湯で洗い流す必要はない。
髪がサラサラ、艶々になるし、広がらなくなる!
ドライヤーで乾かす
自然乾燥は髪の毛のダメージにつながる。髪の毛が濡れたままの状態だと、キューティクルが開いているので、痛みやすいのである。
髪の毛を洗ったら、タオルで優しく乾かした後、ドライヤーを使おう。髪の毛から20㎝くらい離して乾かすことも重要。
手作り石鹸の注意点
パーマがかかりにくくなる!
美容師さん曰く、髪が健康すぎるとパーマがかかりにくいとのこと。霧立の髪は、手づくり石鹸で洗い出してから、枝毛は全くなくなり、張りやこしも出てきた。
本来ならば喜ばしいことなのだが、髪が健康になるとパーマがかかりにくい…という困ったことに!霧立はパーマをかけたい時は、美容師さんに頼んで強めにかけてもらうとちょうどよくかかる。
硬水の地域は難しい
硬水地方の皆さんには、悪いお知らせ。石鹸と硬水は相性が悪いのである。硬水で石鹸を使うと、石鹸カス(石鹸と水中のカルシウムイオンが反応して出来たもの)が髪に残ってしうため、髪の毛はバサバサしてまとまりが悪くなる。
世界的に見れば日本は軟水の国なので、石鹸が使いやすい国と言える。しかし、ヨーロッパは硬水の地域が多く、旅行で石鹸を持っていくとたいがい髪がガサガサになる。
幸い、霧立一家が住んでいるスコットランドは、日本以上に軟水。手作り石鹸を挑戦したい人は、こちらでまずはご自分の地域の水の硬度を調べてみて欲しい。
まとめ
シリコン入りの合成シャンプーは、手触りのいいサラサラの髪にすることは出来る。しかし、洗浄力が強すぎて乾燥を招くし、シリコンでコーティングしてしまうので、髪の毛の内側に栄養が届きにくい。
手作り石鹸は、グリセリンと生のオイルが含まれているため、保湿に優れている。乾燥は枝毛の最大の原因だ。またコールドプロセスの手作り石鹸は、多くの美容成分が凝縮して入っているので、髪の芯から健康を取り戻すにはもってこい!
そうそう、この石鹸は極上の洗顔フォームにもなる。作るのはちょっと手間もお金もかかるが、手作り石鹸は非常に優秀な美容アイテムになるのだ。
「石鹸で全身洗うのは、おしゃれ感覚のないオジサン」ではなく、むしろ美容意識の高い人!と言いたい。