うちの子は心因性頻尿になったことから、水分を極端に摂らなくなってしまった。
「水を飲む」=「トイレに行きたくなる!」
ということを避けるためだ。心因性頻尿は治った今も、水をあまり飲みたがらない。
水を一滴も飲まずに平気な顔でパンを食べている息子を見て、これはまずいんじゃないか?と真剣に考えるようになった。
そこで、「どうして水分補給が大切なのか?」を子どもに教えてみた。子どもが理屈の通じる年齢になってからは、霧立家では出来るだけ理由を説明して説得するアプローチをとっている。
水分を摂ることの重要性
人間の体の水分量
人間の体のメインは水!
- 生まれたばかりの赤ちゃんの体の75%
- 1歳になると65%
- 普通の大人の55~60%
は水分で出来ている。
体のパーツで言うと、
- 脳と心臓の3/4
- 肺の83%
- 骨の31%
は水分で出来ている。カラカラに見える骨でさえ、1/3は水分とは驚きだ。
水を十分に摂らないとどうなるの?
1.脳が萎縮する
これが霧立が一番恐ろしいと思ったこと!脳の大部分は水分だから、まあ考えたら当然なのだけど。
脳が委縮すると、頭が働かなくなるとのこと。でも脳の萎縮は一時的なもので、水分を摂れば復活する。カラカラになってうなだれてしまった植物に水をやると、しゃんとなるようなもの。
でも、しょっちゅう水分不足になっている植物は、いくらまた水をやったとしてもその成長は鈍い。いるも潤っている脳のほうが、発達に良さそうだ。
2.関節痛の原因
関節は関節液によってスムーズに動く。この関節液はヒアルロン酸などから出来ているため、水分が大きな役割を果たしている。
水をたくさん飲むことと、スムーズな関節の動きはつながっているのである。
3.体内の温度調節が上手くいかなくなる
人間は汗をかくことで、体温の過度な上昇を防ぐことが出来る。水分が蒸発するときに皮膚表面の温度を下げるわけだ。
夏の暑い時や、運動をすると汗をかくのはそのためだ。しかし水分不足だと、汗が十分に出ないために温度調節が上手くいかなくなるのである。
4.脳梗塞、心筋梗塞を引き起こす
脳梗塞や心筋梗塞の最大のリスクは、水分不足!
血液内の脂肪や糖分が、水分不足でさらにベトベト、ドロドロになって血管が詰まりやすくなる。実際、脳梗塞は気温が高くなる梅雨~8月にかけて増えるという。
5.ガンを引き起こす可能性が増える
水とガン?!
にわかにはその因果関係が信じがたいのだが、水分摂取が十分でないと
- 大腸がん
- 乳がん
- 腎臓がん
- 膀胱がん
- 前立腺がん
- 睾丸がん
になる可能性が増すという。水分が十分に行き渡っていないと血液循環が妨げられ、細胞機能に問題が起こるとのこと。
実際、統計によればガンにかかる人はほとんど水を飲まないということが分かっている!毎日グラス5杯以上の水を飲んでいる女性は、腎臓がんや膀胱がんにかかる確率が45%も低い。
タバコが原因でガンにかかったと考えられている患者の割合(男性30%・女性5%)よりずっと相関性が高いではないか!
たかが水なのに、ガンのリスクさえもこんなに減らせるとは…。ここまで来ると、ガンになりたくないなら、とにかく水飲んどけって感じだ。
6.肌がカサカサになる
これは言わずもがなという感じ。子どもが以前アトピーっぽい症状になった時に、医者から「水をたくさん飲ませてください」と言われた。
肌の乾燥は、スキントラブルを引き起こす。
7.メンタルを悪化させる
水を飲んでいないと、気分にも影響するという。疲れやすく、ネガティブになり、活力や集中力も減るという。
どれくら水を飲めばいいの?
水を飲まないと、大変なことになることは十分わかった。うちの8歳児も、「脳が委縮する」ということで相当危機感を持ったようだ。
ではどれくい毎日水を飲めばいいのか?
私たちは平均して2~3リットルの水分を毎日失っている。
目安としては、
- 成人男性は2.5~3.7リットル
- 成人女性2~2.7リットル
の水分補給が必要だ。これはかなり大量!そんなに飲んだら気持ち悪くなりそうだ。
しかし、この量の水を飲まなくてはいけないわけではない。普通の食事の1/5は水分だし、フルーツは約90%が水分で出来ている。
それを差し引くと、グラスにして約8杯、あるいは1.5~2ℓの水分摂取が望ましいとされている。
では子どもはどうか?
「子どもの体重」×40÷990.5=1日に飲んだ方がいい水分量
(計算式はここから。)
例えば子供の体重が30㎏なら…
30×40÷990.5=1.2ℓ
グラスにして6杯ほどだ。
体重30㌔の子どもは、毎日グラス6杯は水を飲んだ方がよい!
どうやって飲ませるのか?
「もっと水を飲みなさい!」と言うだけでは、うちの子どもには馬耳東風だった。しかし、今回、「水を飲むことがどうして大事なのか?」ということを一緒に調べたらかなり納得した様子。
(「脳がシュリンクする」とか「癌になる」というのが効いたらしい。)
これまでは、学校のお弁当で持たせているお水も全然飲まずに帰ってくることが多かったが、最近はちゃんと全部飲むようになった。
- 1杯目:朝のスムージー
- 2杯目:休み時間の後
- 3杯目:ランチタイム
- 4杯目:帰宅後
- 5杯目:夕食時
- 6杯目:寝る前
そこまで厳密に飲ませているわけではないが、うちでは大体こんな感じで水を飲むようにさせている。
水分補給は習慣だと思う。ある友人は、「消化に悪い」と言って食事の時一切水分を摂らない。よくそんなことが出来るものだと霧立は思ってしまうが、彼女にとっては子どもの頃からの習慣なので、問題ないらしい。
だとしたら、こまめに水分補給するのも慣れの問題。初めは厄介と感じるかもしれないが、慣れてしまえば何てことない。
まずは、少しずつ飲む量を増やしていく。いきなりだとハードルが高いし、気持ち悪くなる可能性がある。
ちなみに、コーヒーやお茶でもいいのだが、カフェイン飲料は利尿作用もあるので水がベストとのこと。また「冬は寒くて水を飲みたくない」という場合は、熱湯を水で薄めて飲むと飲みやすい。
まとめ
私たちの体の半分以上が水分で出来ていることを考えると、水分補給は健康に欠かせないことが分かる。
ガンや脳梗塞、心筋梗塞などのリスクも、水分をちゃんと補給することでかなり下げられる。メンタルヘルスにも、脳にもいい水。
水を飲まないことは、人生の大きなリスクになると言っても過言ではなさそうだ。今からでも遅くない。子どもに水をしっかり摂らせる習慣を付けさせたいものだ。
水の種類(硬水・軟水)によって、それぞれメリット、デメリットがある。それについてはこちらの記事を参考に。