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海外に行けば子供はすぐに英語がペラペラになるのか?

子育て&教育

8 1月
Last updated on 2019/03/15

海外で英語を学ぶ

渡英が決まった時、我が家の息子(ユウ)は3歳になったばかりだった。周りの人は口々に、「子どもはすぐにペラペラになるよ~」「そのうち、親が子どもに英語聞くようになるっていうよ!」と言った。

霧立も、(きっと、そうなんだろうなぁ~。)と気楽に考えていた。しかし、それは残念ながら全く、幻想だったのだ…。少なくともううちの子どもの場合は。

今日は、子どもがその「ペラペラ」とやらになるまでに一体どれくらいの年月がかかったのかを我が家の例で紹介したい。

コンテンツ

  • 海外に行けば子供はすぐに英語がペラペラになるのか?
    • 早期英語教育経験ゼロ
    • 英語がペラペラになるまでに5年かかった
    • 「ペラペラ」ってなんだ?
    • バイリンガルの難しさ

海外に行けば子供はすぐに英語がペラペラになるのか?

早期英語教育経験ゼロ

我が家はいわゆる「早期教育」に無関心だった。ユウが1歳の頃、教育熱心なママ友から「ユウくんも、一緒に英会話教室通わない?」とお誘いを受けてビックリした経験がある。

でも、「うちは海外に引っ越す予定もないし、別にいいわぁー。」と見送った。なんとなく、日本語をまずちゃんと身につけさせたいという思いもあったし、生活圏にない言語を幼児期から習わせる「英才教育」に抵抗もあった。

こんなわけで突然イギリスに引っ越すようになった時、ユウは英語とは全く無縁の生活をしていた。親の呼び方も「ママ、パパ」ではなく「お母さん、お父さん」。

渡英したのは、ユウがちょうと3歳になった時だった。

英語がペラペラになるまでに5年かかった

信じられないかもしれないが、ユウが英語を普通に話せるようになるまで5年もかかった。二年目くらいにして「子どもなら、すぐにペラペラになるよ!」という魅惑的な言説は幻想だと悟った。

しかし、ここまでかかるとは…。

リスニング能力

リスニング能力は、多分初めの2年でほぼ完璧になっていたと思う。もちろん、子ども向けの内容限定だ。

それは、日本の4歳児がニュース番組を理解出来ないが、幼稚園の先生が言っていることはすべて理解できるのと同じだ。言語理解能力は、知的に理解できる範囲に当然限定される。

スピーキング能力

これは、子どもの性格やコミュニケーションスキルにかなり左右される。ユウは日本語を話し始めるのも比較的ゆっくりだった。

男の子は、概してスピーキング能力の発達が遅い。同じ頃モンテッソーリ幼稚園に来るようになったフィンランド人の女の子は、1年もするとそれこそ「ペラペラ」になっていた。(家ではフィンランド語。)

また、ヨーロッパ言語とアジアの言語では、英語への親和性が違うようにも思う。オランダ人の子どもたちも、学校でしか英語を習っていないわりにかなり上手に英語を話す。英語とオランダ語はとても近いのだ。

亀のように時間がかかった我が家のユウに話を戻そう。

亀のように遅い英語習得

遅いけど、着実にいくのさ…。

渡英して3、4年くらいたった頃(5、6歳)が一番大変だった。中途半端な日本語と英語、しかし知的には発達してきているので、「言いたいことがどの言語でも十分に表現出来ない」という苦悶の日々が続いた。

「しょんでさ、insideをさ、bendしてさ、on topにしゃ、paperをput on してしゃ、other sideをしゃ…」

必死に説明してくれるのだが、こっちはちんぷんかんぷん。

「え?ごめん、分からない。もう1回言って?」

を3回くらい繰り返す。それでも分からないことも多くて、最後にはユウが

“OK, never mind.”

で終わってしまう。お互い、なんとなくきまずい雰囲気で会話終了-。

それから、我が家では家では日本語を話すようにしているのだが、(ユウはほとんど英語で返してくるのだが)、私たちの日本語が通じないで困ったのもこの時期。

こちらが、ナチュラルスピードで簡単な日本語のフレーズを言っても、大体3、4回は聞き返される。お互い、通じ合えないフラストレーションがたまった日々だった。

時々、海外に長年住んでいたのに、子どもは「セミリンガルにしかならなかった」というオソロシイ話を聞いたことがあった。「日本語も、英語も中途半端」という意味だ。

この頃、まさにユウはこの「セミリンガル」だった。しかし、学校では完全に英語で話していたので、逆に問題はなかったようだ。ちょっとボキャブラリーが他の子に比べて少ないし、表現が時々ちょっと変というくらいの差だったと思う。

5年たって、ようやくネイティブ並みのスピーキング能力になった。6年目の今は、映画など見ていても霧立が時々「あれ、今なんて言った?」とユウに聞くことも出てきた。

「そのうち、親が子どもに英語を聞くようになるよ!」という憧れのシチュエーション。「そのうち」は、我が家の場合6年目だった…。

「ペラペラ」ってなんだ?

みんなのいう「英語ペラペラ」って一体何なんだ?と霧立は考えるようになった。「子どもはすぐにペラペラになるよ!」っていう人がいるけど、それって一体誰のどういう体験なのか?

第一、この「ペラペラ」という軽妙な言葉は一体何を意味しているのか?辞書には載っているはずもないので、霧立が勝手に定義してみた。

ある言語を、文法などを意識することなく、母語と同等の自由度で話せること。

この間アメリカ留学時代の友人家族を訪ねた時のことだ。友人の翠はドイツ語でヨナタン(夫)に話していた。(ヨナタンはドイツ人。その時の記事はこちら。)

彼らは結婚してもう10年以上経つし、ドイツ語が全く分からない霧立にとって「翠はドイツ語ペラペラ!」という感じだ。

しかし、本人に聞けば「まだまだペラペラではない」と言うではないか。つまり、ドイツ語の素養がない霧立には、そのあたりが全然分からないのである。

また、霧立の大学には帰国子女が結構いたのだが、完全にバイリンガルだという人はほとんどいなかった。(彼らの多くは、親の仕事で10代の時に3~5年ほど海外で生活していた。)

「子どもはすぐにペラペラになる」と言っているのは、おそらく、そこまで英語が出来る人ではないのではないだろうか?

もちろん、言語の習得は個人差が大きい。もしかしたら、2,3年でネイティブ並みになる子どももいるのかもしれない。

しかし、我が家のコミュ力の低い男子は5年も6年もかかったわけだ。それでもまだ子どもはいい。大人は絶対無理だからだ。

バイリンガルの難しさ

バイリンガルになる難しさ

ユウは、英語は5年かかってやっと「ペラペラ」になった。しかし、これは8歳児なりの「ペラペラ」である。もし、今日本に帰国して以後ずっと日本で過ごしたら、大人の英語は身につかないだろう。

大人になっても、小学生レベルの英語しか話せない人を「ペラペラ」とは言わない。また、会得した英語力を維持するだけでもかなりの努力が必要になってくる。

また、バイリンガルになるのはもっと難しい。彼の日本語は残念ながら日本の幼稚園児並みしかない。発音もちょっと変だ。そういう意味で、ユウは完全なバイリンガルではない。

毎朝、登校前に漢字の練習と日本語の文章を読む勉強をしているが、それでも全然追いつかない。英語の単語は簡単に覚えるのに、漢字の覚えは異常に遅い。生活圏にない言語の習得は、本当に難しいのだ。

二つの言語が「ペラペラ」のバイリンガルになるのは、相当時間がかかると思う。なぜなら、言語は成長しながら日々の生活の中で学んでいくものだからだ。二つの言語圏を同時に生きるのが難しい分、バイリンガルになるのは、余分に時間がかかるのだ。

本人によれば、ただいま英語が100だとしたら、日本語が65という自由度らしい。ルー大柴みたいなユウだが、いつか二つの言語をきちんと話せるようになってもらいたいものだ。

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Comments

  1. Ella the Shiba Monster says

    2019-01-26 at 12:11 AM

    コミュニケーションを取れないってすごくイライラするよね。イライラした時期の親子関係の話聞きたいな。お互い辛かったろうね。うちも日本語の勉強してると、わからない!!って投げ出して、親子ゲンカになった時期が2年くらいあったよ。こっちはなんで授業でもやって、私が説明もしてわからないのよーってオニババだった。今年度になって、とてもいい日本語学校の先生に恵まれて、私が高望みしすぎていたんだなってわかり、私の態度を変えたら、娘の宿題に対する態度が改善したよ。日本人だということを誇りに持って、日本語を知っていることも誇りに持って、ある程度日本の祖父母と会話ができれば今はいいと思う。将来もっと日本語が話せるようになりたい、かけたり読めたりできるようになりたいって思った時に、子供の時にやっておいたから、そんなに苦じゃないって思えたらいいな。これからの環境で、ユウくんもどんな言語者に育っていくのかな。

    • Akari says

      2019-01-26 at 9:11 PM

      Ella the Shiba Monsterさま

      コメントありがとうございます。

      イライラ、同じように体験している人がいるんだなぁ…とちょっと慰められた思いです(笑)。Ellaさんは娘さんと会話するとき、日本を使っているのしょうか?

      何か言うたびに3回も4回も言い直さなくてはならないのは、本当にきつかったです。(今もまだたまにありますが…。)霧立も、怒っちゃったこと、沢山ありますよ!
      「もう、何で分からないのよーっ!!」って。
      でも、お互い辛かったんですよね。最近は、ただリピートするのではなく、こちらの言い方を変えてみるとかしています。

      うちは、本人の希望で補習校に行っていません。その代わり日曜日以外毎朝日本語の勉強(漢字+音読)を家でやっています。大変だけど、うちは将来的におそらく日本に帰るので、どこの国にでも住める選択が出来るようにしてあげたいです。

      ところでバイリンガルは脳にすごいいらしいですよ!
      苦労もある分、いいこともありますね!

      霧立灯

  2. ソリソリ says

    2019-02-13 at 10:07 PM

    こんばんは、本日初めてこちらのブログを拝見しましたソリソリと申します。私も現在スコットランドで子育てをしており、霧立灯さんのお話に「わかる!わかる!」と共感しまくっております。
    これからも更新を楽しみに、過去の記事も少しずつ読ませていただきます(^^)

    ソリソリより

    • Akari says

      2019-02-14 at 4:51 PM

      ソリソリさま

      初めまして!
      ブログを読んで下さり、コメントも残して下さり、本当にどうもありがとうございます。
      嬉しいです。

      ソリソリさんもスコットランドで子育てしていらっしゃるのですね~。
      共感してくださる方がいて、嬉しいです!
      これからも、お気軽にコメントしてくださいね。私の体験は限られているので、ソリソリさんからも色々お聞きしたいです。

      月に2回発行しているメルマガもあるので、もしよろしかったら登録してくださいね!

      霧立灯

A little about me…

こんにちは。霧立灯(きりたち あかり)です。夫(マナブ)、小学生の息子(ユウ)と愛犬(みかん)とイギリスで暮らしています。家にいるのが好きなので、家を心地よい空間にしたいと思っています。 Read More…

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